こんにちは!森友ゆうきです。
今日は店長向けブログを発信して一周年記念として【総集編】をお送りします。
私は大手小売業に勤めており、店長や店舗役職者教育しています。
詳しく知りたい方がいらっしゃれば私のプロフィールをご確認ください。
私がこのブログをはじめた目的は「店長をしていて幸せだと思える人を増やすこと」です。
店長は毎日正しい本部からの指示に追われ、日々の営業だけでなく、毎日イレギュラー業務にストレスを抱えていることでしょう。
本来、店長業務は一国一城の主のように自分のやりたいことをやりたいだけ行うことができる素敵な職業です!
もし仕事のできない面倒な部下がいる場合には、「こいつさえいなければ・・」と思うはずです。
ただその部下が居ることによって、新たな課題が生まれ、この課題をクリアしたことにより自身のコミュニケーション力や育成力を磨くことも可能です。
コミュニケーション力、育成力はジムで筋力を鍛えるかのように自身を磨くのです。
自己成長をベクトルに考えれば、チャンスしかありません。
このように、エネルギッシュに自身を鍛えることで社内店長のトップ3%に入るだけでなく、世の中的にも価値が高まると考えます!
店長の心得10選|これさえできればトップ3%入り!
- 店舗の10年後のビジョンを描け!
- 店舗運営は、まず守備力を上げよ!
- アルバイト採用面接は店長自らせよ!
- 店舗の数字は常に因数分解せよ!
- スタッフの過去のストーリーを承認せよ!
- 周りを批判するな!
- 部下には明確な役割を与えよ!
- 部下のミスは指摘しても叱るな!
- 自分の評価は気にするな!
- 店長自体を楽しもう!
これらについて順に説明していきます。
①店舗の10年後のビジョンを描け!
店長になりたての頃は、目先のやるべきことに意識が向いたままです。
今月の売上、今月の人件費、経費、ストアコンディション、各店長に与えられるノルマなど「今」を見て考え仕事をします。
人望の厚い店長は今を見るだけでなく未来を見ています。
そして自分の店は10年後にどんな店舗になるのか、そのためには何を今しなければならないのか、ビジョンを描き、ビジョンからの逆算行います。
未来を語るということは方向性を示すということです。
店長がどのような店舗にするのか方向性を示すことによって、部下はどちらに進めばいいのか自分の立ち位置を理解できます。
あえて10年後と書きましたが、3年後でも5年後でも構いません。
単に売上を上げるという目標ではなく、地域の中でどのような立ち位置になっていたいのか。どのようなサービスを提供し続けるべきなのかを自らの言葉で語ります。
マネジメントとリーダーシップについて学んだことがあるかもしれませんが、マネジメントというものは「今」のことを指し、リーダーシップというのは「未来」のことを指します。
この両輪が融合することにより、店長として魅力が生まれキラキラと輝くのです。
目先、「今」のことだけを考えていても部下はついてきません。
どんな店になるのかどんな店に自分はしたいのか、店舗の10年後のビジョンを描き、熱量を持って部下に語ってみてください。
きっと部下のあなたを見る目が変わります。
②店舗運営はまず守備力を上げよ!
ここでお伝えする守備力というのは、 マニュアル・ルール・法律順守のことなどです。
過去ブログに記載した店長の五大職務の中にもある内容ですが、3番目の法規上の労働条件の確保と4番目の資産の保全と緊急事態対策のことを指します。
店長としてまず売上売上と攻撃力をあげようとする傾向にある人は、 思わぬ労務問題に巻き込まれたり、金銭トラブルに会う可能性が増しています。
確かに売り上げをあげることが店長にとって大事なことなのですが、それ以上に大切なことは部下やお店を守るということです。
できれば店長になる前に徹底的にマニュアルやルールは覚え、労働基準法などの法律も手に取るようにわかるようにしとかなければならないのです。
また大手の会社などは内部監査が回っていると思います。
残念ながら安心安全な店を作れない店長は、店長として失格です。
どんなに人手が足りなかろうが、守るべきことは守らないといけないのです。
守らせられないのであれば守らせられる方法を導き、上司に承認を得て実行せねばなりません。
守備力を上げる事、これが店長がまず行うことです。
③アルバイト採用面接は店長自らせよ!
最近少子高齢化からアルバイト募集媒体に掲載しても、採用できない人手不足の店舗が増えてきました。
今は10年前に比べて採用するのが困難な状況です。
でも同じ条件下でも、 継続して採用ができている店舗もあります。
これらの店の特徴は、店長自らが採用面接を行っているということです。
最高の人材を集めるという行為は、プロ野球で言うとドラフト会議に似ています。
もしかしたら履歴書に写真貼り忘れたという理由で、副店長がドラフト一位を不合格にしてる可能性もあります。
また、採用して初出勤日初日のオリエンテーションも店長が行うべきです。
店長として「面倒をしっかり見てやるぞ!」という強いメッセージも込めて、初日だけは自分で行うべきです。
せっかく人をとってもすぐ辞めてしまうというお店の大半は店長以外が面接をし、店長以外が初日のオリエンテーションをしています。
なんでもかんでも店長がやればいいというものではありません。
ただし採用面接とこのオリエンテーション、この二つを行うだけでもあなたのお店の人材不足は解消されるはずです。
できる店長はパート・アルバイト採用時のオリエンテーションを自分で行う
④店舗の数字は常に因数分解せよ!
店長は売上・利益予算を達成することが求められているはずですが、 どのように分析してるでしょうか?
例えば売上に関してであれば、部門別の売上予算を追いかけるだけでは不足です。今日の入店客数で判断するのも不足です。
そこには売上を作るための公式がないといけません。
例えば、売り上げは客単価と買上客数に分かれます。
そして客単価は一点単価とは販売数量に分かれます。買上客数は入店客数と買い上げ率に分かれます。
この辺りを理解した上で、客単価を上げようという施策ではなく、買上数量を4.0個から4.5個に上げるためには何を行うかであったり、一点単価を3000円から3500円にあげるためには、どんな商品をお勧めすれば良いかなど分解して考えるのです。
さらに仮に1日の売上予算が1000万円であれば、10時間営業で1時間あたり100万円平均で販売せねばなりません。
ピーク時間を除いて考えるのですが、一人当たりの販売員を 時間売上が10万円なのであれば最低10人は必要です。
休みの関係上で今日は販売員が7人しかいないのであれば、3名分の接客不足を補うために客単価を142%に増加させるか、回転率を上げなければ未達成となります。
このように1日の売上予算達成をゴールに考える上で、簡易にでも因数分解をして考えるべきです。
この癖付けが数字に強くなる最短距離です。
⑤スタッフの過去のストーリーを承認せよ!
ここからは対人関係スキルになります。
対人関係スキルが高い店長は部下に慕われ、リーダーシップを発揮しやすいため評価も良いでしょう。
対人関係スキルとは、コミュニケーション力ともいえます。そこで大事なことが承認力です。
「いいね!」という仕事上の承認だけでなく、スタッフ個人の過去のストーリーを上司が把握し認めてあげることで、間違いなくあなたは好かれることでしょう。
例えば元気がいいスタッフがいた場合「大学時代に部活でどんなことをしていたの?」と聞いたとします。
そこでの経験を聞き「だからそんなに元気がいいんですね!」と認められたとします。
自慢話をする機会など殆どないですよね?
その子はどんな気持ちがすると思いますか?
自分の過去を認めてくれる人を嫌う人はいないはずです。
もし部下が自分の言っている指示についてきてくれないと思うのであれば、自分自身がその子の過去の栄光であったり、やってきたこと、趣味や楽しかった出来事など把握し、認めているのかを振り返ってみてください。
この承認力が欠けると、リーダーシップを発揮するのは困難になります。
⑥周りを批判するな!
店長として誰かの悪口を言ったり、誹謗中傷したりしている人が人望があるわけがありません。
軽はずみにでも上司や、 ここにいないスタッフのことを批判したりしようものなら、自分自身も否定されるのではないかと不安になるものです。
私自身もガス抜きと称して誰かの悪口を言いたくもなるのですが、特に店長はスタッフや部下の前で言ってはなりません。
あなたもそのように、周りに批判されているとしたらどんな気持ちになりますか?
自分が言わないことで周りから言われるリスクも減ります。
誰かが誰かを批判していたら「なるべく言わないようにしようね」とこっそりと二人きりの時に伝えましょう。
⑦部下には明確な役割を与えよ!
店長が変わるとお店の雰囲気だけでなく、お店の数字も変わるものです。
これは紛れもない事実です。
たまたま近隣の競合店が潰れたなどを除き、優秀な店長が着任すると数字は変わります。
私は長らく店舗運営のマネジメントに関わり指導もしているため、良い店を作るために何が一番大事なのかは理解しているつもりです。
その代表格の一つが、「部下には明確な役割を与えよ」ということです。
例えばバックルームの清掃が行き届いてない場合、バックルームの清掃担当者が決まっていません。
日々シフトは変わるため担当をつける余裕がない店もありますが、人間誰しも甘えが生じます。
清掃の役割は変わったとしても、バックルームの管理担当者だけは明示する必要があります。
顔写真を壁に掲示したりは不要です。表面上の話ではなく、本人の認識を高める感じです。
店長がバックルームの状態について誰と話すべきなのかこれを明確にするのです。
当然バックルームの清掃が行き届いてなければその彼の評価は下がります。逆に管理出来ていれば上げてあげます。
評価を連動させるのです。
あなたは売り場の担当です、という大まかな役割分担では意味をなしません。
あなたは、〇〇部門の担当です。この担当は発注在庫管理、売場作成、クリンリネスまでを担当としますということを明示するのです。
これも曖昧ではなく評価と連動させます。
ですから店長は役割を与えただけで終了するのではなく、 日々状態をチェックし担当者とコミュニケーションをとり続ける必要があります。
たいてい、管理の行き届いてない店舗は役割分担が不明確です。
逆に管理の行き届いたお店の店長は、役割分担と役割変更を常に模索しています。
⑧部下のミスは指摘しても叱るな!
部下だけでなく人間誰でもミスを犯します。
日々起こる細かなミスはあっても指摘するだけで止めましょう。
昔の上司はよく声を張り上げて叱っていましたが、この旧態依然のやり方では今の若者はついてきません。
実際には叱られることによって、もうミスしないと心に誓うだろうと期待をしてしまうのかもしれませんが、叱られなくてもミスは犯したくないと思うのが普通です。
即効性という意味で、叱ることで反省させたい気持ちもわかりますが尾を引きます。
もしかしたらあなたのことが怖くなって、あなたの言われたことだけを全うしようと仕事をし始めるかもしれません。
つまらないですよね?
違うのであれば違うと言えばいいだけです。
次は、何をすればミスをしなくなるかを部下に考えさせるのです。
店長は睡眠をよくとり、自身のマインドをコントロールできるようになりましょう。
無駄に怒ることで、血圧もあがり寿命にも影響します(笑)
⑨自分の評価は気にするな!
人は認められたい褒められたい、良い評価を得たいと思うものです。
ただ店長が上司に好かれようと仕事をしてるとしたら、リーダーシップと称して指示命令をしているとしたら・・。
リーダーシップが著しく欠けてしまう行為が、上司に媚びて評価を取りに行くという行為です。
評価を取りに行こうとしている時点で、お客様を見なくなります。
結果としてお客様が離れていき、部下の心も離れていく。そして評価が下がるというスパイラルを繰り返すのは残念な働き方ですよね。
評価を得ることを目標にしなくなると、視界が一気に開けます。そして、何故か評価も良くなるのです。
アドラー心理学で課題の分離というのがあるのですが、自分の課題と他者の課題を分けて考えようというシンプルかつ画期的な考え方です。
「嫌われる勇気」というベストセラーはあまりにも有名です。
アドラー心理学「課題の分離」に関しては、以下の記事にまとめてあります。
⑩店長自体を楽しもう!
あなたが店舗で店長していて「楽しいなぁ」「嬉しいなぁ」と思うのは、どんな時ですか?
感謝の言葉を聞いた時、困ってる人が自分のサービスによって嬉しそうにしている時、 アルバイトが成長した時、困難だと思われた売上予算が達成した時など思い返すとたくさんあると思います。
毎日の忙しさに仕事をこなすことだけに集中しているとしたら、一度自身の気持ちに向き合い、振り返ってみることをお勧めします。
店舗を離れて本部に来た人間が口を揃えて言うのが、「店長時代が一番幸せだった」ということです。
一国一城の主として自分のやりたいようにできる。
本部のように、常に上司から 見張られているわけではない(笑)
日々数字を追いかけたり、常にトラブルに見舞われたり対処することをばかりに気を取られていると、本当に今起こっている大切なことに気付かなくなってしまいます。
「毎日楽しいなぁ」と思って仕事をしている店長を見ると、部下も幸せな気持ちになります。
部下に「店長のようになりたい」と思わせたいですよね?
まとめ
【総集編】として最長の6200文字となってしまいました。
私は店舗運営歴22年、2社で店長やエリアマネジャーをやってきて、今最も店長さんに意識して頂きたい心得を10個に纏めました。
- 店舗の10年後のビジョンを描け!
- 店舗運営は、まず守備力を上げよ!
- アルバイト採用面接は店長自らせよ!
- 店舗の数字は常に因数分解せよ!
- スタッフの過去のストーリーを承認せよ!
- 周りを批判するな!
- 部下には明確な役割を与えよ!
- 部下のミスは指摘しても叱るな!
- 自分の評価は気にするな!
- 店長自体を楽しもう!
店長が幸せだと部下は幸せになる。
そんな店舗を見ているとお客様も幸せな気持ちになる。
だからまたお店に来たくなる。
スタッフも、お客様にまたお店に来て欲しいと思う。
これで売り上げが上がらないワケがないのです!
今おかげさまで2020年4月4日現在で131記事目となりました。
毎日100人以上の方々に見ていただいてます。
これからもブログを通し、なるべく有益な情報をお届けしていきます!
今日も最後まで見て頂き本当にありがとうございました(^o^)丿