こんばんわ!森友ゆうきです。
店舗で働く社員が、副店長⇒店長⇒エリアマネジャー⇒本部経営層になるまで順調に出世するために必要な3つのスキルのご紹介です。
私は大手企業で店長やマネジャーを年間1000名へ教育している講師で、店舗運営歴は22年になります(森友プロフィール)
よく意欲の高い受講者から「まず何の知識から得たらいいですか?」と質問されることがあり、「コミュニケーション・スキルだよ」とこれまで伝えてきましたが、カッツ理論で全体像を話すことを忘れていたことに気付きました。
カッツ理論を提唱したのは、ハーバード大学のロバート・カッツ教授で管理職に必要な要素を3つのスキルでまとめたものです。
以下は、グロービス経営大学院HPより引用したものになります。これを見ても伝わりにくいと思いますので、私なりの考えも記載します。
テクニカル・スキルは業務遂行能力や業務知識と呼ばれるもので、例えば会計担当者にとっての経理・財務の知識などがこれに当たる。
ヒューマン・スキルは対人関係能力とも呼ばれ、組織が協働して働くうえで重要なスキルである。具体的には、部下とのコミュニケーション力やモチベート力、交渉力、調整力などが該当する。
コンセプチュアル・スキルは概念化能力とも呼ばれ、物事を概念化して捉えたり、抽象的に物事を考えたりする能力とされる。
カッツはマネジャーの階層が上がるにつれ、テクニカル・スキルの重要度が相対的に下がり、コンセプチュアル・スキルとヒューマン・スキルの重要度が高まると考えた。
カッツ理論とは?店舗社員が成り上がるために必要な3つのスキル
簡単に説明すると、お客様への接客や売場作成をしている時に一番必要になるスキルは、上記でいうと「テクニカル・スキル」と「ヒューマン・スキル」になります。
ある意味、店舗で鍛えられるスキルはこの2つが中心です。
ただ店舗を抜けて本部社員になる際には、「コンセプチュアル・スキル」が徐々に大事になってくるというものです。
よって店舗では活躍できていたのに、本部に行ったら苦労するという人は「テクニカル・スキル」は高かったけど、「コンセプチュアル・スキル」がまだ低いという考え方になります。
ヒューマン・スキルはどの階層でも必須のスキル
図でお分かりのように、「ヒューマン・スキル」はどの階層の人材でも求められるスキルになります。
正社員の採用面接であれば、今後キャリアアップできる人材か、どの階層であっても長く活躍してくれる人材かを見極めるためにも様々な質問をして「ヒューマン・スキル」を確認しているということになります。
- コミュニケーション力
- ヒアリング力
- 交渉力
- プレゼンテーション力
- 向上心
- リーダーシップ
店舗で働くスタッフは、コミュニケーション力とヒアリング力、向上心などがあれば相当活躍できるのではないですか!?
もしアルバイトで、こんな人が居たら即戦力間違いありません。
ただ、社員だとこれだけでは不足なのです。
後述しますが、「コンセプチュアル・スキル」要素が不足しています。
テクニカル・スキルを高めないといけない理由
チェーンストア企業の多くが、店舗を何年か経験しないと本部には行けないようになっていると思います。
それは何故かというと、現場でテクニカル・スキルを高めない人が本部に来ても、改善改革をする具体的手法が創造できないからです。
お客様の生の声を聞き商品開発のヒントにしたり、四季折々の商品を提供することで肌感覚的に改善提案ができる状態になることが目的です。
「早く本部で改善改革したい」という社員がいても9割がたが苦労し挫折しています。
これは、若い社員だから・・という年齢ではなく経験値の差です。
職位が上がるごとに、見える世界が変わりますので、ワーカー⇒役職者⇒副店長⇒店長と視座も変わり、思考が深くなっていく仕組みです。
「テクニカル・スキル」は、職位が上がるごとに重要度が減るため軽視されがちですが、その時その時で覚えてないと後々苦労するようになっています。
例えば、店長になれば接客をする機会は減りますが、そもそも接客力が低い店長は接客指導ができません。だから売れる接客の店は作れないのです。
また、清掃が行き届く店にするためには、自分も動いてトイレ掃除が何分かかるか、どの順番で清掃すると効率が良いのかも体感で把握しておく必要があります。
これらはお店の規模、工数の大小でも経験すべき期間は変わります。
巨大な店舗の店長までのスパンは概ね10年くらいが妥当でしょうか。
店長から本部にステップアップ出来る会社にいるのであれば、若いうちに積極的に「テクニカル・スキル」を完全マスターしてください。
次なるステップは「コンセプチュアル・スキル」をマスターすること
コンセプチュアルスキルとは、簡単に言えば「考える力」であり「創造性」のことです。
企画をしたり、プロジェクトリーダーとして任される人はコンセプチュアル・スキルが無いと務まりません。
- 問題発見、問題解決力
- 課題達成力
- 情報収集力
- ロジカルシンキング
- 応用力
- 先見性
- 柔軟性
カタチが無いモノをカタチにする能力、0から1を生み出す力・・などの表現でもあります。
これらは、普段の店舗業務で培ったスキルだけでは不足です。
迷わず若いうちに自己投資をすべきでしょう。お金を掛けた以上のリターンを生むスキルばかりです。
オススメなのは、【グロービス学び放題】というアプリです。
私は3年ほどやってますが、ビジネススキルを学ぶには余りあるほど有益なコンテンツが大量に入っています。
推薦されてミドルマネジャー層になるためには、ビジネススキルを高めたいものです。過去に学校で学んだスキルだけで会社で成り上がろうというのは無理があります。
まとめ
いかがでしょうか?
今日は店舗で働く社員が、副店長⇒店長⇒エリアマネジャー⇒本部経営層に順当に成り上がるために必要な3つのスキルをご紹介しました。
「テクニカル・スキル」、「ヒューマン・スキル」、「コンセプチュアル・スキル」はどれも大事です。
「テクニカル・スキル」だけが高くても、「ヒューマン・スキル」だけが高くても「コンセプチュアル・スキル」が低いと提案が通すことでイチイチ苦労します。
今までカッツ理論を聞いたことが無かった方々も、今後どんなスキルをどの順序でマスターすべきかご理解頂けたら幸いです。
今日も最後までみて頂きありがとうございます(^o^)丿