こんばんわ!森友ゆうきです。
数字上の不振店が無いという超優良企業でも、店舗状態が悪かったり過去に問題があって店長が交代した店は少なからずあるものです。
こんな時に登場するのが、不振店立て直しのエース店長です!
初めてブログを見るかたに簡単な私のプロフィールですが、私は24歳から店長になり2社でエリアマネジャーまで経験しています。
そして現在は、年間1000人ほどの店長や店長候補である役職者を育成する講師として大手企業で働いています。
カリスマ化している店長は御社にいますか?
彼らは、ほんの数カ月いるだけで店舗状態は社内指折りに変え、腐った目をした従業員をイキイキとさせるプロです。
当然、赤字から黒字へ変えてしまうパワーも持っています。
そんな店長に憧れる人もいるでしょう。
不振店立て直しで抜擢されるエース店長は、何から始めどんな手法でその座を得ているのでしょうか?
これまで1000人の店長を見た中で、私から見て名実ともにエースだと思う店長は5人ほど見ています。
皆さん、基本的に自信家です(笑)
今回、傾向を私なりに分析して店舗ビジネス全ての業種に当てはめられる形でポイントを3点に絞りお届けします。
不振店立て直しで抜擢されるエース店長の対策とは?
彼らは、まずニュートラル(先入観なし)な目でお店を見みようとします。
この店は何が問題だとか、どんなトラブルがあったとか本部マネジャーから事前情報をたくさん聞かされるのですが、「自分の目で確かめたい」という表現をよく使います。
赤字店舗であったり、問題店舗は過去に不振を立て直した店長だけが行ける聖地ですので、ワクワクしてる変態です(笑)
この誰もが難しいと言われる店舗だからワクワクする。
上記のようなマインドがあれば、どんなお店でも繁盛店に切り替わるものです。
今回は敢えて、マインドを抜きにして書こうと思います。
コミュニケーション力の高さも除外します。土台が整ったうえでの3つの対策です!
ビジネス環境を観察する
地域に競合店が出来て、赤字になったのであれば徹底的に競合店を調査します。
お客になりすまし、接客トークから値引きサービス、取扱い商品の比較、メーカー(卸含む)、産地、味まで顧客になりきって自分で買い物もしながら調査をします。
その後、競合店の売上と利益率を算出します。
こちらの店が赤字なのであれば、いくらまで売上を落とせば赤字になるのか?を考えます。
バッティング商品(同一レベル・同一価格)があるのであれば、本部へ売価変更の起案まで行います。
赤字の店をそのままにしておけば、閉店するしかありませんので、会社に交渉して売価変更を勝ち取るのです。
ドラックストアなどは、店長に売価変更の権限があると聞いたことがありますが、基本的に無い場合でもお構いなしに交渉を行うのです。
熱意と調査・分析力があれば、会社はYESという場合が多いはずです。
「売れなければ自分の給与下げてくれ」くらいは余裕で言うと思います・・ドラマみたいですね(^^)
彼らは価格・サービスの水準を同じにしてから勝負するです。
また、原因が自社であったとわかれば以下の対策をとります。
従業員の役割分担を明確にする
次なる対策は「人」です。
不振店の多くは個々の役割分担が不十分な場合が多くあります。
元気係、笑顔係などふざけたものから、バックルーム整頓係、企画係まで社員・アルバイト関係なく自分が得意だと思ってるだろうなと思うものを役割として任命していきます。
特に不振店は元気がない店が多いのも傾向の1つです。
売れてないのに元気って違和感ありますよね?
別な言い方をすれば、元気を与えないから不振になっているのですが・・・
リアル店舗の価値を与えられないなら、ネットでいいですもんね。
話を戻すと、やりたそうな役割を与えることで「居場所」ができます。
元気係がスタッフを盛り上げ、いつも以上の「いらっしゃいませ!」が言えるなら褒められるという環境を徐々に作っていくのです。
承認のマネジメントと言ったりします。
自分の役割が明確だから褒められる余地があるのです。
これを、店長が「みんなで元気出していきましょう!」と言っても簡単に出せるものではありません。
強制的に出さないなら叱られるとかであれば無理矢理だすのでしょうが、やってられない感はぬぐえないので、辞めてしまうかもしれませんね。。
客単価を上げることに集中する
不振対策で大事なことは、分母となる売上高を上げることです。
売上は買上客数と客単価の掛け算で成り立っています。
買上客数とは、レジ通過の数(レシートの数)のことを指します。
レジ通過が100人で客単価1000円であれば、売上は10万円。
レジ通過が100人のままで客単価が2000円であれば、売上は20万円。
これを買上客数で増やそうとすると客単価を1000円のままとして、レジ通過を200人に100人増加させないといけないのです。
入店客数を倍に増やすのは半額キャンペーンでもしなければ無理です。
客単価が半額なら売上は更に2倍必要ですから、余計ムリですね・・
売上を2倍、3倍と増やすことが可能なのは、やはり客単価なのです。
もっと知りたい方は過去ブログをみてください。
買い上げ率・買上客数・買上品目数・買上数量とは?|売上の公式
接客のお手本は店長が示す
従業員に「客単価を2倍にしてください」と指示して普通は出来るものではありません。
店長が手本を見せるのです。
そうすれば、「あぁこうやるんだ!」と尊敬を与えられることでしょう。
更に客単価が高いということは、顧客も満足しているという場合が多いものです。
客単価を上げると申し訳ないと思う必要はありません。
あなたも高額な商品を買ってウキウキして家に帰ったことはないですか?
販売者になるとこの事実を忘れてしまうようです。
お客様のために、もっとお金を使って頂くのです。
客単価=お客様の満足度
高額な商品が売れることは、買った側のお客様にメリットがたくさんあります。
接客してお金を使わせないことで満足度を高めようとすることを「接客中満足度」といい、反対に購入して家に帰って商品を使って満足することを「購買後満足度」といいます。
使って満足される方がリピーターに繋がりやすいのです。
エース店長はこの事実をよく心得ています。
だから接客に命運をかけます。
まとめ
不振店の立て直しを任される店長は、先入観を極力排除し、ニュートラルな目でお店や従業員を見ます。
そして不振店に抜擢されたことを嬉しく思い、立て直すことを喜びとしています。
- ビジネス環境を観察する
- 従業員の役割分担を明確にする
- 客単価をあげることに集中する
半年もあれば黒字化に成功し、従業員に感謝されながら別な店に向かいます。
不振店に配属されて悩んでいるかたは、そのような店に着任すると喜ぶ人もいますので是非試してみてください。
ここまで書いておいてなんですが、なにもエースになる必要なんてありません(笑)
マイナスだと思ってる状況は捉える人によっては、プラスに捉えることもあるんだと伝えたかったのです。
上記3つが出来れば不振は立てなおると思うのですが、どうでしょうか?
今日も最後までみて頂きありがとうございます(^o^)丿