こんばんわ!森友です。
小売業でも飲食でも、店長やマネジャーが悩む項目の上位が、部下への仕事の任せ方ではないでしょうか?
部下も仕事ですから、任命されたらやるのは当然でも、仕事を任せる側がコツをわかってないと部下が意欲的に役割を全うしないものです。
仕事を部下に任せたら、「よし!やるぞー!!」となって貰えるのがいちばん楽ですし、理想です。
今回は、そのために必要な考えかた・コツを伝授したいと思います。
これは、接客やレジなど「ルーチン業務は除いた仕事」についての記事になりますのでご理解ください。
店長・マネジャーの仕事の任せ方のコツ
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平等に仕事を割り振らない
「平等」と聞くと、良いように感じるかも知れませんが、私は仕事は不平等に割り振るものだと考えています。
なぜなら平等に仕事を割り振れば、出来る人と出来ない人の両方が発生します。お店の中ですべきことが完全に全う出来るよう、出来る人に不平等に依頼します。
そして、出来なかった人が出来るように導いてあげます。
少ない仕事でも「出来た!」を増やすことで、成功体験を積ませるのです。
平等に割り振ろうとすれば、成功体験を積む前に失敗体験を多く積むことになります。余裕があるときはこれでいいのですが、実際の店舗運営で効果的な考え方は不平等の割り振りです。
任せる時は、何故あなたに頼むのか理由を説明する
WHY(何故あなたなのか?)が大事です。ここを説明しないでHOW(どのようにするか?)を伝えてる場合が9割以上です。
皆さんも、仕事を任される場合には何故やるのか、を知りたくありませんか?
そして出来ることなら、その仕事は何故わたしがするのか?は知りたいところでしょう。
ダメな任せ方の例
更衣室清掃責任者・・Aさん「この更衣室は私が責任をもって管理します!」
このように、それぞれに顔写真を貼って責任感を植え付けようとするものです。これは完全にうまくいきません。「顔写真を貼れば勝手に責任感が増す」のではないのでご注意ください。
これまで様々な店舗を数千は見てきていますが、この写真を貼ってる店でしっかり管理されている店は見たことがありません。
むしろ、貼られている顔写真は既に退職していたり、人事異動してたりして懐かしい方々がいる場合が殆どです。
そして貼られている本人も、なぜ自分が責任者なのか理由を聞いてないそうです。
その仕事をやりたいか?を本人に事前に聞く
例えば、帳票チェックなど、やらなければならないけど責任者が決まってない場合の考え方です。
店長「うちの店、帳票チェックが甘くてこの前、監査室から指摘されたんだよね・・」
Aさん「そうなんですね・・」
店長「そこで、Aさんなら監査から指摘されたところが改善できるようにチェックできるのではないか?と思って、できればお願いできないかな・・」
Aさん「えー荷が重いですよ・・」
店長「荷が重いか・・でもAさんにしか頼めないんだよね。お願いできないかな・・」
Aさん「はい・・わかりました・・」
あるあるの現場ですが、店長は事前に本人に確認をしているところが合格点です。そして「Aさんなら」「Aさんしか」と言っています。
この「なら」と「しか」は大切なキーワードです。*「奈良のシカ」と覚えるといいでしょう!
本人の自己重要感を刺激するミラクルな言葉です。
やったことない仕事(責任)であれば躊躇して当然です。ここでめげてはいけません。
その後が大事です。
最初は躊躇しても、実施してみたら「確かに自分がやってよかった・・」と思わせればいいのです。
マズロー欲求五段階説|役割を与えて褒めることでモチベーションが激増する!
マズローの欲求五段階説はご存知でしょうか?
これは人の欲求を5つの段階に分けたもので、下の層の欲求が満たされると上の層を満たしたくなるというものです。
この中で、店長が大事な階層は3段目の「所属の欲求」と4段目の「承認の欲求」です。人は「所属の欲求」を満たすことで、次に「承認の欲求」を満たしたくなります。
言い換えれば、「明確な役割を与えて(所属の欲求)」⇒「褒める(承認の欲求)」ことです。
よく褒めればいいとは言われるのですが、褒めても効果が薄いと感じている店長・管理職の方が多いのではないでしょうか?
それは順番が違うのです。
まず考えなければならないことは、「所属=役割」が明確かです。
3段目の「所属の欲求」満たせてないのに、褒めても効果がありません。
役割を与えたら、些細なことも褒める
役割を与えて褒めることが大事だとわかっても、どのレベルで褒めていいのか?が疑問だという声を聞きます。
その場合にアドバイスすることは、些細なことでも全て褒めよ!です。
Aさんの例であれば、帳票チェックを1回でも行えば褒めます。「さすがだね!ありがとう(^o^)丿」で十分です。
「すぐにやってくれて嬉しい!」ということを言葉で表現してください。褒められて嫌な気になる人はいませんので、安心して褒めてください。
行動しようと思ってくれただけで褒めていいくらいです。
マズローの欲求五段階説通りに行動が正解です。
年上の部下は褒めるではなく、感謝する
年上の部下に「凄いですね!」「さすがですね!」では上から目線な表現だと思えば、「感謝する」と思うといいでしょう。
シンプルに明るく「ありがとうございます!」で十分です。
何度も何度も感謝する、「ありがとう」を伝える事です。
「安全の欲求」は満たし続ける
2段目の「安全の欲求」が侵されると、明確な「所属」を与えても「承認」を満たしても効果がありません。
安全の欲求とは、頑張って役割を全うしたのに失敗したら叱られる・・という類です。
もしかしたら叱られるのではないか?
評価を下げられるのではないか?
と受け手が想像しただけで安全は侵されています。
決して、そうではないとうことを強調して事前に伝えてあげましょう。あくまでプラス加点で丁度いいのです。
出来なくても私なら何も苦言は言いません。なぜなら「安全」が侵されるくらいなら、「安全」を確保してあげた方が次に繋がるからです。
それくらいマズローの欲求五段階説は、人の心に密接に関係しています。
まとめ
仕事の任せ方をまとめると以下になります(順不同)
- 仕事は平等に割り振らない
- WHYを伝える
- やりたいかを事前に聞く
- 役割を明確にしてから褒める
- 安全は侵さない
そして、最後に一番大事なことをお伝えします。
それは部下を信頼して任せることです。
店長・マネジャーが部下に任せたのなら、多少不安でも部下を信頼し託します。一部分で不安は持っていていいのですが、不安や苦言などは一切言わずにじっくりと見守るのです。
やる気のない部下がいるのではない、やる気にさせられない自分がいるだけだ。
店長・マネジャーの言動次第で部下のモチベーションは全く変わります。
部下に仕事を任せたら「よし!やるぞー!」と思わせられる上司になれるよう応援しています。
今日も最後まで見て頂きありがとうございます(^o^)丿