店舗運営テクニック

社内講師によるファシリテーション型の店長研修の作り方

投稿日:2019年12月16日 更新日:

こんばんわ!森友です!

皆さんの会社では店長研修をどんなデザインで行っていますか?

私は小売業の大手に勤めており、新任店長研修や店長になる前の新任フロアマネジャー・新任ストアチーフ配属前研修をデザインし、自身で研修自体も行っています。

社内講師で賄うべきか、社外講師に頼むべきかなど人材育成担当部門の方々は悩むところでしょう。

社外講師では1日50万程が相場かと思います。

これを2日のコースで100万、年間6回~12回で・・安いと思うか高いと思うかは企業によるでしょうが、目指すべきは「効果」はどうなのか?ということです。

単に「研修をやりました」という証跡を打つだけであれば、何の意味も成しません。

店長という役職は、店舗を持つ企業にとって会社の顔となる責任があります。店長の力量如何で会社の業績も、評判も成長も将来も全て決まるといっても過言ではありません。

今日は、店長研修のデザイン方法について記載します。

社内講師によるファシリテーション型の店長研修の作り方

多くの企業で社外講師に単発で依頼している場合があるようですが、これで本当に良いのか疑問が残ります。

社内のことを理解していない社外講師に頼んでも「事例」が現実と違い、共感を得るのは困難なものです。

かといって、社内講師に研修が可能な人材が居ない・・なんて場合もあると思います。

人材教育担当の方々も重要なことがわかってるが為に、どのようにデザインすべきか悩ましいのかも知れません。

社外講師か、社内講師か

よく悩む内容は、社外か社内かの議論です。

社内講師を選定する際には、長年の現場経験と店長を教えるのであれば店長以上のエリアマネジャー(スーパーバイザー)として店長を育成した経験が不可欠です。

経験してない人が教える研修には言葉に重みがなく、受講者として行動を変えるまで到達しません。

果たして、講師を育てることに本腰を入れている企業はどれほどあるのでしょうか?

店長を教える講師というのは、店長の仕事の仕方(オペレーション)を教える講師のことではありません。

大げさに言えば、人を洗脳するぐらい影響力を持った研修をデザインしないと効果はないと考えています。

店舗ビジネスにとって、会社の根幹になる存在が店長。

単に社外講師に頼むのではなく、社内講師を社外研修に大量に行かせて育成するという流れが遠回りのようで最短の道です。

その適材が社内にいれば・・の話ですが・・

覚えるべきはファシリテーション型の講義手法

研修をデザインする上で欠かせないのが、質問を繰り返しワークを行うファシリテーション型の講義です。

深層心理にある本人の考えを明らかにして、「変えなければ・・」という気付きを与えることから研修が開始します。

教えるのではなく、気付く。

教えてもらうのではなく、自分で考えて答えを導く。

その答えが正しい、正しくないとかは抜きにして、まずは自分の考えを出させる。

客観視させて、なぜそのような考えに至ったのかを話させることが学びたい意欲に繋がります。

多くの人が、何となく自分の考えを持っていて何となく出来てる気になっていることがあります。

例えば、「何故この店が存在するのか?」という問いです。

「会社が作ったから・・」とか、「以前からあったから・・」という浅い意見しか出てこない店長は自分の配属されている有難みを理解出来ていません。

恐らく顧客トラブルが発生した際にも「どのように解決するか」しか考えないでしょう。

講師は、教えることが仕事ではありません。

むしろ教え過ぎていて、考えなくさせているとすれば効果はマイナスに作用します。

ファシリテーション型の講義手法を得た講師は、研修への「入り」がうまく出来るようになります。

そして、事あるごとに意見を出させ受講者を参加型にさせることが大切です。

自分の内面にある意見を表面化させることが出来る講師は、受講者の信頼も抜群に高くなる傾向です。

研修のゴールはどこか?

「教えたこと」をゴールにするのは不足です。「理解したこと」でもありませんし、研修内容を現場で「実行すること」でもありません。

「業績向上に繋がる行動を起こせること」が研修のゴールです。

研修というものに投資をすることで何倍、何十倍、何百倍にもなって効果を発揮することがゴールなのです。

それは、売上や利益だけでなく離職率改善やストレス度調査の改善も投資対効果といえます。

当たり前のことだからと改めて教えないことで、トラブルになる可能性も考えられます。

会社は、業績が下がったり問題が起きると「教育が不足していることが原因だ」と急に言い始めるものです。

教育は費用対効果が見えづらいものですが、ゴールを明らかにして社内共有することで次回以降の修正にも活かすことが出来ます。

目に見えないものでも努力して研修のゴールを明らかにしましょう。

まとめ

店長研修だけに留まらず、社内で人材育成させるために能力をUPさせる研修は欠かせないものです。

ただ、場当たり的な研修になっていたり、単純な知識付与型の研修になっている場合が多くあります。

知識をいくら詰め込んでも忘れます。

それも、社外講師の研修でよくある社内と違う事例を出したビジネススキル研修では、現場の行為と違い作業に翻訳するのが難しいものです。

やはり社内講師を育成し、目標とさせるような仕組みが必要ではないかと思います。

「教える」という行為は、例えば大学の教授のようにステータスが高いものだと考えます。

特に店長育成は、オペレーションを教えることとは違い、これを行えば良いという正解が転がってはいません。

コミュニケーション力を高めるだけでなく、クレーム対応から資産保全、災害対策、数字の分析、調査手法の理解、コンプライアンス・安全管理、売場マネジメント、稼働計画・作業割当、部下への効果など単純なオペレーションを覚えただけでは不安過ぎる内容ばかりです。

ロジカルシンキング、タイムマネジメント、ファシリテーション、コーチング、語彙力などのビジネススキルとも関連付けが必要ですし企業理念、ビジョンの共有などバリュー教育も必要です。

社内講師が育つことで、店舗・企業レベルは格段に向上します。

今日も最後まで見て頂きありがとうございます(^o^)丿

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