店舗運営テクニック

店長はトップダウン、ボトムアップのバランスはどうすべきか?

投稿日:2019年6月30日 更新日:

店長のリーダーシップ

トップダウン、ボトムアップのどちらがいいの?

店長はゴールを目指すリーダーとして、スタッフを動かす必要があります。

リーダーシップを取ることを「トップダウン型で指示命令を下すこと」とはき違えて、スタッフの意見に耳を貸さないという人は残念な店長生活となっていることでしょう。

上記のトップダウン型で指示を下すその先には、スタッフが「やらされ感」を感じながら仕事をすることになります。

それとは逆に、ボトムアップ型のリーダーは、マネジメントをするにあたり、スタッフの考えを尊重するため、事あるごとに意見を聞いて回ります。

一見、ボトムアップ型の方が良いようですね(笑)

皆さんはトップダウン型とボトムアップ型のどちらを取っていますか?

一流はトップダウン型とボトムアップ型の中間をとる

店長のリーダーシップ

結論から言いますと、トップダウン型とボトムアップ型は両方使います。

次に書きます、トップダウン型とボトムアップ型のメリットを理解したうえで両方を適切に使えれば、スタッフはより働きやすくなることでしょう。

指示=トップダウンでもないですし、リーダーシップ良い形=ボトムアップ型でもないということです。

仕事というものは、正しく完了させてなんぼですからトップダウン型は何も悪くはありません。

リーダーシップは「バランスが大事」なのです。

一流リーダーはバランスを大事にしている

私は会社で店長を育成しているからわかるのですが、トップダウン型とボトムアップ型のどちらかの比重が大きすぎる店長は対応に苦慮しています。

それは、どちらかを好むか、どちらかが必要なスタッフしかリード出来ないからです。

一流のできる店長【リーダー】は両方使うため、非常に効果的なリーダーシップが発揮されています。

意識的に使い分けられるのであれば、どんどんリーダーシップ力は増すでしょう。



トップダウン型のメリットとデメリット

店長力向上

トップダウン型のメリット

1⃣スピードが速い

なんといっても、スピードが速いということは最大のメリットです。

できるリーダーがトップダウン型を使う場合、指示が的確に入り、先見性を持ち合わせているのであればこれ以上ない成果を短期的に生み出します。

2⃣チーム・会社の一体感が生まれる

お店で何か目標を決め、そこに皆の意識が向いている状態なのであれば一体感が生まれます。

ここでのポイントはリーダーが尊敬、敬服されているかどうかです。

尊敬・敬服=信頼関係とも言い換えれますが、トップダウン・ボトムアップ以前の問題です。

本来、尊敬・敬服されている人が店長やリーダーになるべきなのですが、現実は無い人も会社の配転の中で店長になっているのが現状です。



トップダウン型のデメリット

1⃣自分で考えない部下が増える

受け身であり、指示を貰わないと動けない・・

そんなダメな部下を大量に生産する可能性を秘めます。

「店長の指示=絶対に正しい」ではありません。店長も人であり、今も発展途上の段階です。スタッフ・部下の意見を引き出す状態が望ましいところです。

2⃣仕事自体、つまらなくなる

店長がどんどん決めていくのは、気持ちいいでしょうし働きやすいと感じる部下が多いのも事実です。

特に主婦のパートさんであったり本職が他にある人にとってはトップダウンで指示をくれない店長にイライラが募るものです。

ですが、社員であったり、存在意義を感じたいスタッフにとっては「つまらない職場」になります。

私も部下である場合には、自ら考えて実行したいタイプですので、トップダウンだけでリーダーシップを発揮されると我慢なりません。



ボトムアップ型のメリット・デメリット

ボトムアップ型のメリット

1⃣新しいアイデアが生まれる

リーダーだけが考えるより、スタッフから意見を召集した方が、より斬新なアイデアが生まれやすくなります。

そして、現場スタッフのリアルな意見はお客に近いため思いもしない根本に気付かせてくれるでしょう(リーダー自身に学びたいという真摯な意欲が必要です)

2⃣スタッフのモチベーションが上がる

意見を言える環境、意見を聞いてくれる環境は成長意欲のあるスタッフからは喜ばれます。

そして、自分で考えることで、自分の店・自分の会社という意識が強くなりますし、モチベーションも高まります。



ボトムアップ型のデメリット

1⃣遅い

指示をすれば終わりなものを敢えて意見を聞くのですから、遅くなって当然です。

仕事が遅いことは、致命的な問題になる場合も多く、ボトムアップする内容は考える必要があります。

2⃣間違った意見が出て、そちらにスタッフの意識が流れる可能性もある

特にお局のパートさんの意見が強い場合、その意見を訂正するのは至難です。

「意見を求めたから言ったのに・・」「聞いたんだから、やってよね!」これでは面倒です。この事が面倒で聞かないという店長は多いでしょう。

この場合は、頂いた意見は一度持ち帰って検討し、後日自分の意見を言えば大概の人は飲み込むものです。問題は、上記を理由に意見を聞かない状態でしょう。

そして、影響力のある人の意見を聞いて、聞いたものは全てやろうとする。そもそも、これはリーダーシップとは言いません。

 

新店はトップダウン型、既存店はボトムアップ型が求められる

完全に分けることは厳しいですが、私は新店舗にはトップダウン型を。既存店ではボトムアップ型のリーダーシップを発揮するように伝えています。

新店舗で右も左もわからないスタッフに対して、ボトムアップ型(意見を求める形)をとってもスタッフは困るでしょう。「指示をしてください!」と言われそうです(笑)

また、既存店で10年以上のベテランさんばかりの中でトップダウン型を取った場合は、たとえ正しくとも反感はかうと思います。

店長のリーダーシップ

画像引用元

右図のように、既存店でのベテランさんが多いような店舗では、下から支える「羊飼い型リーダーシップ」を推奨します。

羊飼い型リーダーシップ

羊飼いは羊を飼う仕事です。羊の群れをえさ場に連れて行ったり、柵の中に入れるには群れになる習性を利用して、先頭になる羊を後ろから行かせたい方向に導きます。羊飼いは前面に立つことは少ないですが、その行動は積極的です。危険な状況では、杖で羊をつついたりもします引用元

下から支えることで、スタッフが働きやすい環境を作り上げ、チームを前進させるのです。そして、この下から支える上で欠かせないのがボトムアップ型の意見召集です。

 

まとめ

効果的なリーダーシップを発揮するためには、独自の経験だけでは困難になってきます。

私はリーダーシップを先天的ではなく、後天的に学べるものと伝えています。

生まれ持った才能でリーダーシップを発揮しようとすると時に傲慢さが生まれ、諸々問題まで発展させる場合が少なくありません。

なぜなら、成長することで部下の数が何倍にも増え、プレッシャーも増すからだと思っています。

この場合に大事なことは、「自分の性格を知ること」インプット」です。

今回のトップダウン型、ボトムアップ型のどちらがいいか?の問いに関しては、「バランスが大事」とお伝えしました。

ぜひ、自身のスタイルを見つめて、何をプラスさせるか検討して頂けたら幸いです。

今日も見て頂きありがとうございます(^o^)丿


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