【最新記事の目次】
こんにちは!森友ゆうきです。
”パーパス経営”‥‥聞いたことありますか?
私は、恥ずかしいながら今回、ある本をキッカケに知りました。
「店長力向上のすすめ」というこのブログの意図は、「店長を幸せにしたい」という私のロマンから書いていますので、とても相関性が高いと思い、記事にすることにしました。
私達は本来、働くことにはやりがいや成長の喜びがあるはずです。
それなのに、成果や数字に追われる日々の中で、人間らしい働く喜びを見失ってしまう──そんな違和感を抱えている方も多いのではないかと思います。
その背景には、資本主義の競争原理と、あらゆる場面で求められる効率化のプレッシャーがあります。
目標管理、成果主義、KPI…。
本来は手段だったはずの「数字」が、いつの間にか目的になり、人の感情やつながりが置き去りにされてしまっているのです。
しかし、そんな時代の中でもなお、「人を幸せにする」という価値観を軸に、確かな成果と喜びを両立している企業や人が存在します。
- ウォルト・ディズニー
- 伊那食品工業
- 日本理化学工業
- 星野リゾート
- Apple
- そして、感動を届け続けるアスリートやアーティストたち
彼らの取り組みは、単なる成功の物語ではありません。
それは、「働くことの本質」や「真の豊かさ」を問い直す、私たちへのヒントでもあるのです。
この記事では、そうした企業や人々の共通点から、私たちが“楽しく働く”ことを取り戻すためのヒントを、5つの視点から紐解いていきます。
第1章:揺るぎない「パーパス(存在意義)」を核にする
成功している企業の共通点、それは明確な存在意義(パーパス)を組織の中心に据えていることです。
「何を作るか」「いくら儲けるか」の前に、「なぜ存在するのか」「誰を幸せにしたいのか」という問いに真剣に向き合っています。
- ウォルト・ディズニー:「人々を幸せにする場所を創る」
- 伊那食品工業:「社員の幸せ」「お客様の幸せ」「地域社会の発展」
- 日本理化学工業:「知的障害のある社員が誇りを持てる職場を提供する」
彼らにとって利益とは、パーパスを体現する過程で自然と生まれる結果に過ぎません。
この揺るぎない軸があるからこそ、外部環境の変化や競争激化の中でも、本質的な価値提供に集中できるのです。
あなたの会社には、明確なパーパスがありますか?
それは、社員一人ひとりの胸に届いていますか?
今こそ、チームで「何のために働いているのか」を語り合い、共感できる軸を再確認するタイミングかもしれません。
第2章:「顧客の感動体験」を徹底的に追求する
成功企業は、製品やサービスの提供にとどまらず、顧客が心を動かされる体験=感動を徹底して追求します。
- Apple: 美しいデザイン、直感的な操作性、心地よい体験を通して「生活が豊かになる喜び」を提供。
- 星野リゾート: 地域の文化や自然を活かし、その土地でしか味わえない「非日常体験」を提供。
彼らは、顧客の期待を超える瞬間を設計し、「心の奥底にある喜び」を引き出そうとします。
そのために必要なのは、お客様の声を真摯に聴く姿勢と、妥協を許さない品質へのこだわりです。
効率化やコスト削減の名のもとに、体験価値を下げていないか?
あなたの組織は、ただ“便利”なだけでなく、“感動”を提供できているでしょうか?
第3章:「働く人の幸せ」を最重要指標とする
資本主義において、社員は「人件費=コスト」として扱われがちです。
しかし、成功企業は真逆の姿勢をとります。
社員こそ最大の資産であり、その幸福度こそが企業の成長を支えるエネルギーだと理解しているのです。
- 伊那食品工業: 社員を一人も解雇せず、毎年増収増益。安心して働ける環境が、知恵や経験の蓄積につながっている。
- 日本理化学工業: 社員の7割が知的障害者。誇りを持って働ける環境が、他の社員にも良い影響を与え、社内の活気を生み出している。
重要なのは、単なる福利厚生の充実ではありません。
「自分の仕事が誰かの役に立っている」と実感できる仕組みを整えることです。
挑戦できる環境、失敗を許容する風土、仲間を尊重し合う文化。
それらが揃ってこそ、社員は自ら動き、企業の未来を創造する“主役”になります。
あなたの職場では、社員が心から「働いていてよかった」と思える環境が整っていますか?
働く人の笑顔は、やがてお客様の笑顔につながります。
次回の第4章以降では、「長期的な視点で価値を育てる年輪経営」や「人の心を動かす共感と物語の力」、そして「実践アクションとまとめ」へとつなげていきます。
第4章:長期的な視点で価値を育てる「年輪経営」
短期的な売上や四半期の目標にとらわれすぎると、本来育てるべき価値が見えなくなってしまいます。
成功している企業の多くは、長期的な視点で価値を育てる「年輪経営」を実践しています。
- 伊那食品工業:「毎年少しずつ、確実に成長する」ことを大切にし、景気の波に左右されない経営基盤を築く。
- 宮崎駿監督の作品づくり: 短期の収益や締切に縛られず、納得いくまで作り込むことで、時代を超えて愛される価値を生み出す。
このような企業は、目の前の利益よりも、信頼の蓄積・技術の継承・人材育成といった「見えない資産」を大切にしています。
それが結果として、外部環境に左右されないしなやかで強い組織をつくっているのです。
あなたの会社には、5年後、10年後を見据えたビジョンがありますか?
「今すぐ成果が出ないこと」こそ、未来の土台になるかもしれません。
第5章:「共感」と「物語」で人を惹きつける
現代社会では、製品やサービスのスペックだけでは人の心に響きません。
成功している企業は、パーパスや製品に込めた思いを「物語」として語る力に優れています。
たとえば、Appleは新商品発表のたびに「なぜこの製品をつくったのか」「どんな未来を描いているのか」をストーリーとして語ります。
その物語に共感した人々が、「ただの消費者」ではなく「ファン」となり、ブランドを支える存在になります。
社内においても同様です。
社員が会社のパーパスやストーリーに共鳴し、自分の仕事がその一部だと感じられた時、仕事は単なる作業から「使命」に変わります。
あなたの会社には語るべき物語がありますか?
その物語を、社員やお客様と共有できていますか?
人の心を動かすのは、数字ではなく「共感」です。
それは、競争と効率化の時代だからこそ、最も強力な武器になります。
まとめ:人間らしさこそ、真の競争力
ここまで見てきたように、成功企業に共通するのは、特別なノウハウや資金力ではありません。
「人間らしさ」を大切にする姿勢、それを徹底する勇気こそが、成果と幸せを両立させているのです。
資本主義の荒波に飲み込まれそうな時こそ、「誰を喜ばせたいのか」「なぜこの仕事をするのか」といった根本的な問いに立ち返ることが必要です。
そのために、私たちにもできる小さな一歩があります。
- チームで「パーパス」について語り合ってみる
- 顧客からの「ありがとう」を社内で共有する
- 社員の良い点を互いに認め合う場をつくる
- 短期目標だけでなく、5年後の理想像を共有する
- 自社の「物語」を言葉にしてみる
「仕事は楽しいはずだ」
そう感じられる職場や働き方は、誰かが与えてくれるものではなく、自分たちの意志でつくっていくものです。
あなたの会社が、働く人の笑顔と、顧客の感動にあふれる場所になりますように。
森友ゆうき