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なぜ私は、いつもギリギリになるのか?|“先延ばし癖”の正体を見つめてみた

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第1章|ギリギリ族、集まれ。

こんにちは!森友ゆうきです。

「あと3分…」「明日でいいかも…」
そう思って後回しにしたこと、ありませんか?

気がつけば締切ギリギリ。
でも、なんとか間に合ってしまう。
そして、「やればできる自分」にホッとする——。

実はこれ、私もそうでした。

学生の頃の課題、仕事の報告書、講義資料の仕上げ。
すべて“ギリギリの瞬間”に集中力を爆発させて乗り切ってきました。

「ギリギリでも間に合った」
その成功体験が、いつのまにか“習慣”になっていたんです。

でも、こうも思ってました。

「できれば、もっと余裕を持ってやりたい」

間に合ったとしても、心はいつも焦っていて、
終わった後には、変な疲れが残る。

今回の記事は、「なぜ、いつもギリギリになってしまうのか?」
徹底的に言語化してみる試みです。

解決は…しません。
むしろ、「ギリギリになってしまう理由が明確になれば、それでいい」

この癖に悩んでいるあなたに、
「そう、それなんだよ」と頷いてもらえたら、本望です。


第2章|“やればできる”は呪いかもしれない

「やればできるから大丈夫」

これって、励ましの言葉に聞こえるかもしれませんが、
実は“ギリギリ思考”の根っこに潜んでいるワナなんです。

ギリギリになっても、いつもなんとか間に合ってしまう。

だから、次も大丈夫。
もっと言えば、「ギリギリのほうが集中できるし効率的」——

そう思い込んでしまうと、“追い込まれる状況”を無意識に選びはじめます。

■ ギリギリが“通常モード”になる怖さ

本当は余裕を持って進めたほうがいいのに、
気がつくと締切前日にしかエンジンがかからない。

“やればできる”という言葉が、
「準備しなくても何とかなる」という逃げ道を作ってくれるからです。

■ “できた”けど、“納得できてない”自分

ギリギリに詰め込んで仕上げた仕事は、
外から見れば完成していても、
自分の中では「もう少しできたのに」というモヤモヤが残ります。

これは、「自己効力感」ではなく、「自己防衛」かもしれません。

“本気出してないから、これが限界じゃない”
そう思っておくことで、自分を守っている。

私も、講義資料をギリギリで仕上げる癖が抜けなかった時期がありました。
「今日中にやらないと間に合わない」と焦るほど、なぜか他のことをやってしまう。

でもその裏には、
「本気でやってダメだったらどうしよう」という怖さがあったんです。

“やればできる”の裏にある“できなかったときの自分を見たくない気持ち”。
そう気づいたとき、ギリギリ癖の根っこが少し見えた気がしました。


第3章|準備より“プレッシャー”で動く脳

「今やらないと、さすがにまずい…」

そう思った瞬間、不思議と手が動き始める。

それまで全く進まなかった仕事が、
締切が近づいた途端に猛烈に進む。

これ、脳の特性なんだそうです。

■ 締切=スイッチ

人間の脳は、漠然としたタスクよりも
「期限が迫った具体的な危機」に対して、反応しやすくできています。

だから、「まだ大丈夫」と思っているうちは動けない。

逆に、“ギリギリ”という環境が整って、
初めてエンジンがかかる。

この反応を何度も経験すると、
「追い込まれた方がパフォーマンスが出る」という誤認が生まれます。

■ 早くから動ける人=意志が強い人、ではない

早くから少しずつ進める人は、
強い意志で頑張っているように見えるかもしれません。

でも実は、“快”を感じるタイミングが違うだけ。

ギリギリに動く人は、「焦り」が快を生むスイッチ。
早くから動く人は、「余裕」や「整理されている感覚」が快を生むスイッチ。

どちらが良い・悪いではなく、
自分の“動けるトリガー”がどこにあるかを理解することが大切なのかもしれません。

私の場合は、やっぱり焦りがスイッチになっていたようで、
締切が1週間先だと、逆に何をしていいかわからなくなります。

でも、「あと1時間で必要」と言われた瞬間、
頭の中が一気に整理されていく。

ギリギリで動いてしまう人は、
決して怠け者ではなく、“発火装置の場所が違う”だけなのかもしれません。

第4章|「丁寧にやりたい人」ほど遅れる皮肉

「雑にやりたくない」

「ちゃんと考えてから取りかかりたい」

そう思う人ほど、不思議と作業のスタートが遅れがちです。

ギリギリ族の中には、
実は“手を抜きたくない真面目な人”が多いのではないでしょうか。

■ 完璧に近づけようとするほど、手が止まる

「中途半端にやりたくない」と思うと、
“とりあえず始める”という選択ができなくなります。

まだ情報が足りない気がする。

もっといいやり方があるかもしれない。

この時間に始めると集中できない気がする。

頭の中ではずっと考えているのに、
手が動き出さない。

■ 「できない」んじゃない。「始められない」だけ

丁寧に仕上げたい人ほど、
最初の一歩を“きれいに”踏み出そうとします。

でも現実は、走りながらでしか
道は整っていきません。

途中で直せばいい、と思えれば楽になるのに、
「最初からちゃんとしなきゃ」という気持ちが邪魔をする。

■ 真面目な人がギリギリになるのは矛盾じゃない

ギリギリになるのは、サボりたいからじゃない。
むしろ、ちゃんとしたいから。

でもその“ちゃんとしたい”が、
“始められない”を生み、結果的にギリギリになってしまう。

私も、「言葉を丁寧に選びたい」「ちゃんと伝えたい」と思うあまり、
文章の書き出しで何時間も悩むことがありました。

完成度を上げたいという想いが、
逆に手を動かす勇気を奪っていたんです。

だから今は、「まずは雑に始める」ことを
自分への信頼の一歩だと思うようにしています。

第5章|“忙しさ”という免罪符

「時間がなかったんです」

「忙しくて手が回らなくて…」

ギリギリになった理由を説明するとき、
つい口にしてしまうこの言葉。

でも、本当に「時間がなかった」のでしょうか?

■ 忙しさ=“やらない理由”にすり替わることがある

本当は時間があったとしても、
そこに手をつけなかったことに対して、
「忙しさ」は都合のいい理由になってくれます。

やってないわけじゃない。
できなかっただけなんだ、と。

■ 忙しいのは事実。でも優先順位が違っただけかもしれない

スマホで調べものをしていた10分、
なんとなく雑談していた15分、
SNSを眺めていたスキマ時間。

そこに気づかずに、
「忙しさ」のせいにしてしまうと、
ギリギリになった原因が見えなくなります。

■ 忙しい時ほど、感情で動いている

「気が重い仕事だったから、あと回しにしてしまった」
「急ぎの電話が来たから、ついそっちを優先した」

忙しいときほど、
論理よりも感情で時間を使ってしまう。

私は、「忙しいから」という言い訳を
自分に何度も使ってきました。

でもよく考えてみると、
“その瞬間に一番ラクな選択”をしていたことも多かったんです。

「忙しいからできない」ではなく、
「今は別のことを選んだだけ」と認めること。

それが、ギリギリ癖の正体を見つける第一歩かもしれません。

第6章|ギリギリの裏にある「評価への不安」

ギリギリまで取りかからない。
でも、なんとか間に合わせる。

これを繰り返していると、
ある“心理的な防衛線”が見えてきます。

それは、「早く出すと評価されない」という無意識の思い込みです。

■ 頑張ってないと思われたくない

仕事を早く仕上げると、
「これって手抜きじゃないの?」と言われそうで怖い。

むしろ、ギリギリまで粘って、
「ここまで頑張りました!」と出した方が、
努力が見えるような気がしてしまう。

■ 仕上がりより“過程”で認められたい

提出物や成果物の中身ではなく、
どれだけ大変だったか、
どれだけ徹夜したかを語ってしまう。

これは、
「評価されたい」よりも「否定されたくない」という気持ちの表れです。

■ 本気を出して失敗したときが、一番怖い

本気で早めに仕上げて、それでもダメだったらどうしよう。

だから、わざと“少しだけ余力を残して”出す。

私は、「早く出して内容を否定されたら嫌だな」
と思って、先に提出できないことがよくありました。

でもそれって本当は、
“否定される怖さ”に蓋をしていただけだったんですよね。

第7章|なぜ直したいのか?直さなくていいのか?

ここまで、なぜ人はギリギリになってしまうのかを掘り下げてきました。

でも最後に立ち返ってみたいんです。

「この習慣、ほんとうに直したいですか?」

■ ギリギリでも間に合っている自分

焦りながらも、なんだかんだで仕事をこなしてきた。

追い込まれて火事場の馬鹿力が出るのも、自分の一部。

■ 「改善したい」の奥にある願いは何か?

もっと余裕を持ちたい。
焦らずに仕事をしたい。
自分に自信を持ちたい。

もしそう思うなら、
変えたいのは「ギリギリになること」ではなく、
「ギリギリになって疲れ果てる自分」なのかもしれません。

■ 自分の時間の使い方に、責任を持つ

ギリギリが悪いのではなく、
ギリギリで困っているのなら、それに向き合えばいい。

私は今もギリギリに追われることがあります。

でも、そのたびに「またか…」と責めるよりも、
「今回も無事に着地できたね」と、自分をねぎらうようにしています。

習慣は敵じゃない。

今の自分を守ってきたものでもある

だからこそ、責めるんじゃなく、
観察しながら、向き合っていきたいのです。


あとがき|ギリギリになってしまうあなたへ

この記事をここまで読んでくださったあなたは、

もしかしたら今、何かギリギリの状況にいるのかもしれません。

そして「また繰り返してしまった」と、
自分にモヤモヤしているかもしれません。

でも、ギリギリにしてしまう理由には、
ちゃんと意味がありました。

自分を守っていたり、誰かに認められたかったり、
丁寧に向き合いたかったり。

そう考えると、
ギリギリに追い込まれる自分も、
どこか愛おしく思えてきませんか?

責めるのではなく、
「今日もがんばったね」と言ってあげてください。

そして、もし次の自分を変えたくなったときは——

またこの記事を読み返して、
一緒に、ゆっくり向き合っていきましょう。

きっと、どこかの“締切の前”で、また会いましょう。

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