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④人時売上高を制する者が全てを制する【稼働効率設計編】
こんにちは!森友ゆうきです。
これまで3回に渡ってシフト理論について説明してきました。
どれも大事ですが、今回の人時売上高を意識すると、次の週末も2週間後の祝日も予算達成するか未達に終わるか高確率で当てることができるのです!
そんなばかな・・?
本当です!
私は必ずこの数字は見てましたし、エリアマネジャーになって、店舗に行く度に今日の「人時売りいくら?」と役職者に聞いていました。
初めはわからなくても、数字を理解してどんな対策で今日を乗り切るのか、語れるようになっていきます。
これぐらいにして・・では、早速4本目行ってみましょう!
第1章|人時売上高とは?
「人が足りない」「この人数じゃ、到底無理だよ…」
そんな声が現場であがるとき、店長としてまず見るべき指標があります。
それが、人時売上高です。
人時売上高とは、1人が1時間で生み出す売上高のこと。
その日の売上予算 ÷ 人時数 = 人時売上高
たとえば、売上目標が150万円で人時数が50時間なら、
150万円 ÷ 50人時 = 30,000円
この3万円を1人1時間で作り出せるように、シフトや業務設計を整えていく。
それが、店長のマネジメントです。
第2章|人時売上高は“未来を予測するツール”
シフト提出の段階で、達成の見込みがあるか?
その答えを教えてくれるのが人時売上高です。
たとえば、売上150万円に対して60人時を組んでいたら、
人時売上高は25,000円
この数字が自店の実力と比べてどうか?
無理があるか、甘いか、絞りすぎていないか。
そうした「未来の成果」を予測し、シフト段階で調整できる。
人時売上高は、感覚ではなく設計で動かすための羅針盤です。
第3章|“セクション”と“時間帯”で見る人時売上高
店舗全体の平均だけで判断するのは危険です。
家具・アパレル・雑貨など、部門ごとに単価も効率も異なります。
たとえば、家具部門の日曜売上目標が1,000万円で、その日がたまたま人がシフトに入れず、100人時しか集まらないなら
人時売上高=10万円
これは、当日家具部門にいるスタッフ全員で毎時間10万円売らないと予算に到達しないことを指します。
朝の帳票整理時間、夜の清掃時間、販売より梱包・後方スタッフ含めて全員が毎時間10万以上販売出来ないと未達なのです。
どうみても予算まで行かないことは異業種でも販売を経験したことがあれば厳しいかも‥と想像できます。
この場合、販売を専門とするスタッフが8時間勤務として
毎時間10万で=80万円。
おそらく毎時間、倍の20万円は必要です。=160万円
私が店長やエリアマネージャーであれば、こんな人時売上高の日は必ず事前に撲滅します。
第4章|人時売上高が教えてくれる“ムダ”の正体
土日は忙しい——そう思い込んでいませんか?
実際には、住生活やアパレルでは、日曜が本番、土曜は“ヒマなピーク”のことも多い。
週末=人を厚く、という感覚だけで組んだ結果、
人時売上高が急落=ムダな配置
たとえば、土曜日の人時売上高が3万円、日曜日は6〜9万円だったとします。
この偏りをならして、土曜・日曜ともに5万円を目指すような再設計ができれば、
両日とも達成可能性が高まります。
数字はウソをつきません。人時売上高は“過剰”も“手薄”もすべて可視化してくれます。
ただし、前提として予算がニアであることが必要です。
ニアな予算 × 実動の人時数 → この組み合わせで初めて、現場が見えてきます。
まとめ|人時売上高を軸に、現場を設計せよ
シフトは、埋めるのではなく設計するもの。
その軸に人時売上高を置けば、誰を、いつ、どの業務にが変わります。
「なんとなく回る」から
「達成に向けて配置された現場」へ。
明日のシフト提出に、人時売上高を添えることを約束してください。
店長の視界は、数字で変わります。
森友ゆうき