こんにちは!森友ゆうきです。
早いもので、今日から”もう6月”です。いよいよ梅雨の季節がやってきますね。
この時期、店舗運営で最も重要になるのが「事前の備え」です。
雨漏り、湿気、カビ、滑りやすい床…どれも「降り始めてから」では対応が遅くなります。
今回は、店長が今すぐ確認できる“梅雨入り前の5つのチェックポイント”をお届けします。
【最新記事の目次】
なぜ“梅雨前チェック”が重要なのか?
「雨が降ってから考えよう」は、現場ではリスクです。
梅雨に入ると、
- 滑りやすくなった床でスタッフやお客様が転倒するリスク
- バックヤードにカビが発生して衛生面で問題になるリスク
- 商品や段ボールが湿気を含んで破損・返品するリスク
など、思わぬトラブルが続出します。
こうした問題の多くは、事前のひと手間で防げるものです。
だからこそ店長は、「梅雨前の予防」に目を向けておきたいですね。
店長が確認すべき5つのチェックポイント
- 【店内】床・入口・什器周辺
→ 雨の日に滑りやすくなる箇所はないか?
マットの劣化、水はけの悪さ、傘のしずくによる床の濡れなどを確認。 - 【バックヤード】湿気・換気・カビ臭
→ 段ボールが湿っていないか?
換気扇の稼働や空気のこもりをチェック。 - 【空調設備】エアコンフィルター清掃
→ 湿気の多い季節に備えて、フィルターの汚れはカビや臭いの原因に。
清掃済か、業者点検のスケジュールも確認。 - 【屋上排水溝】詰まりによる雨水トラブル
→ 店長が直接見に行けない場合は、施設管理に事前点検を依頼しましょう。
屋上の排水詰まりは、意外と水漏れや天井シミの原因になります。 - 【休憩室・トイレ】湿気のこもり
→ 換気扇や除湿器が正常に動いているか?
壁や床にカビがないか、においが気にならないかを確認。
現場で起きやすい“梅雨のトラブル”とは?
実際の店舗で起きやすい梅雨のトラブルを見てみましょう。
- 入口マットが濡れて滑りやすくなり、お客様が転倒しかけた
- バックヤードの湿気で商品パッケージがふやけてクレームに
- エアコンのドレン詰まりで天井から水が落ち、陳列棚が濡れた
どれも、少しの予防で防げたはずのことばかりです。
「雨が続く6月」だからこそ、店長が冷静に一歩先を見て動くことが、現場の安心につながります。
チェックを“自分だけで終わらせない”仕組みを作る
チェック項目を店長だけが把握していても、現場の事故やクレームは防げません。
重要なのは、スタッフが「気づいて」「動ける状態」をつくることです。
そのために、以下のような“仕組み化”が有効です。
- 朝礼で「雨の日ルール」を共有
例:「入口マットが濡れてたらすぐ交換」「滑りやすい場所は都度モップ」など、誰が・何を・いつするかを明確に。 - “雨の日点検リスト”を掲示&声かけ
バックヤードや事務所に、店長が手書きで作った「雨の日気をつけたいことリスト」を掲示。
ポイントは「店長が見てる」「現場の声も拾ってる」雰囲気づくりです。 - 「1日1つ、気づいたこと報告制度」
雨の日は「気づき報告ノート」やチャット投稿を1人1つ義務化。
これにより、店長の“目”が5人、10人分に増えていきます。
共有とは、「言ったからOK」ではなく、現場が動ける状態をデザインすること。
仕組みの小さな改善が、1件の事故・1人のけが・1件の返品を防ぎます。
この“未然防止”の設計こそ、店長の見せ場です。
戦略的に“人時を引き締める月”と割り切る?
梅雨の時期は、売上が伸びにくく、消耗だけが増える傾向がある月です。
特に今年(2025年)は、インフレの影響で客足も財布のひもも固くなっています。
だからこそ、店長としては以下のような判断が求められます。
- 前年・前々年の「6月〜7月」の売上推移を把握
- 売上に応じた人件費の引き締め
- 無理な販促・イベントの回避
目安としては「前年の7割でOK」と割り切る戦略も有効です。
その分、7月後半〜夏本番や、10月〜12月の年末商戦に向けての準備期間とする。
具体的には:
- スタッフの育成・コンディション調整
- 売場のメンテナンスや備品整理
- 早めに休みを多く消化させる(早期夏休みetc)
売れない時期をどう使うかで、次の勝負が変わる。
この“引き算の経営判断”も、店長の大切な仕事のひとつです。
まとめ|“雨の季節”を整えるのか、攻めるのか。
今回は、梅雨入り前に店長が取り組むべきチェックと戦略についてお伝えしました。
天候は変えられませんが、店舗の環境と動き方は、店長の判断で整えることができます。
滑りやすい床を予防する。
エアコンの異常を先に直す。
湿気によるカビやクレームを未然に防ぐ。
どれも“当たり前”に見えるかもしれません。
ですが、そのひとつひとつが、お客様の安全とスタッフの働きやすさを守る、大切な仕事です。
そして今年のように不透明な経済状況の中では、売上面でも冷静な引き締め判断が求められます。
私が店長なら梅雨時期は守りに入るでしょう。
シフトも最小限に留めます。早めに夏休みを入れても良かったくらいです。
そう割り切って整えた現場は、やがて、攻めに転じるときの土台になります。
6月は、静かに力を蓄える月に。
どうか、あなたの店舗がこの梅雨を安全に乗り越えられますように。