【最新記事の目次】
「強みがない」と思っているあなたへ|掛け合わせで見つかる“唯一無二の自分”の作り方
こんにちは。森友ゆうきです。
私はこれまで、何百人もの店長やマネジャーと向き合ってきました。
その中でよく聞く悩みのひとつが、こんな声です。
「自分にはこれといった強みがないんです…」
でも実は、“強みがない”と感じている人ほど、伸びしろがあるんです。
強みは、もともと1つの才能として持っている人だけのものではありません。
むしろ、「過去の経験」「興味」「苦しみ」「乗り越えたこと」を掛け合わせることで、
あなただけの“唯一無二の強み”をつくることができるのです。
この記事では、「自分には強みがない…」と悩むあなたに、
“掛け合わせ”によって見つかる自分らしさを一緒に掘り下げていきます。
第1章|“強み”とは何か?よくある誤解
まず最初に、多くの人が勘違いしている「強みの定義」から整理しましょう。
「強み=人より圧倒的に得意なこと」と思っていませんか?
たしかに、そういうタイプの“強み”もあります。
でも、それだけではありません。
強みとは、「自分では普通にやっていること」だけど、
まわりから見ると「すごい」と思われることでもあります。
たとえば——
- 当たり前のように日報を丁寧に書いていたら「文章がわかりやすい」と言われた
- 何気なくやっていた気配りが「助かった」と言われた
- 自分の失敗経験を話したら、後輩に「安心しました」と言われた
こうした“自分では気づいていない部分”に、強みの種があります。
では、その種をどう見つけるか?
次章から、具体的に見ていきましょう。
第2章|森友流・強みの見つけ方ステップ
ここでは、私がこれまでの人生で実際にやってきた「強みの見つけ方」をご紹介します。
それは、「過去を丁寧に棚卸しして、つなぎ直すこと」です。
たとえバラバラに見える経験でも、視点を変えると意味が生まれます。
以下のステップに沿って、ぜひ紙やスマホメモに書き出しながらやってみてください。
STEP1:過去の経験をジャンルを問わず書き出す
仕事だけでなく、部活、趣味、家族とのこと、失敗談…
とにかく「自分がやってきたこと・関わったこと」を思いつくままに書き出します。
(例:塾講師バイト、店長時代の採用、リーダーとしてのミス、趣味の登山、家族の介護 など)
STEP2:苦しかった経験や違和感に注目する
苦労したこと、悩んだこと、辞めたくなったこと。
そこには、自分の価値観や大切にしていることが隠れています。
「なぜ、あれがしんどかったのか?」を考えると、強みの“裏側”が見えてきます。
STEP3:人からよく言われることを拾う
「あなたって〇〇だよね」「〇〇頼んでいい?」という言葉は、他者視点の強みです。
自分では当たり前でも、他人から見ると“武器”になっていることがよくあります。
STEP4:点と点をつなげて、意味を見つける
最後に、書き出した内容をグループ化したり、矢印でつないだりして、
「これがあったから、今こう思える」という形で意味づけをします。
まさにこれが、「掛け合わせ」の第一歩です。
自分で「たいしたことない」と思っていた経験が、他の何かと組み合わさることで強みに変わる。
そんな瞬間が、あなたにも必ずあります。
第3章|強みは掛け合わせで唯一無二になる
ここまでのステップで、あなたの中にある
「過去の経験」「苦しみ」「得意なこと」「他者からの評価」
を少しずつ言語化してきました。
でも、本当の強みは“単体”では見つかりません。
それらを「掛け合わせる」ことで、あなただけの“唯一無二”の強みに変わっていきます。
私自身の掛け合わせの一例
- 現場店長として、採用・シフト・クレーム対応をすべて経験した
- 本部に異動後、店長研修テキストの刷新や、新たな研修設計に取り組んだ
- 脳梗塞で左半身麻痺となり、2年間の休職とリハビリを経験した
- 東日本大震災で店舗が半壊し、現場で危機対応の最前線に立った
- NLP・心理・マネーの学びを通じて「人の心と行動の関係性」に興味を持った
これらはバラバラに見えるかもしれません。
でも今は、すべてが「店長を、もっと幸せにしたい」という想いでつながっています。
だから私は、
現場の痛みがわかる教育担当として、
理論と実践の両方を言葉にできる“橋渡し役”として活動しています。
あなたにも、あなただけの“組み合わせ”がある
「子育て × 接客経験」
「長く働いた現場 × 違和感」
「数字管理 × 職場の人間関係」
どんな経験でも、つなぎ直せば価値になるんです。
あなたが生きてきた時間は、誰にも真似できません。
掛け合わせることで、それは誰にも奪えない強みになります。
第4章|強みが見えてきたら、どう活かす?
掛け合わせによって「これが自分の強みかもしれない」と気づいたとき、
次に大事なのはどう活かすかです。
「強み」は、“活かしてこそ価値になる”もの。
発揮しないままだと、ただの「良い話」で終わってしまいます。
まずは、いまの場所で“にじませる”
転職や環境を変える必要はありません。
むしろ、今いる場所で「自分らしさ」を少しだけにじませることから始めてみてください。
たとえば…
- 店長としての“気配り”を、部下指導や売場づくりに取り入れてみる
- 新人スタッフに、自分がかつて悩んだ話を交えて教える
- 朝礼で、売上や数字だけでなく「自分が大切にしていること」をひとこと添える
それだけでも、周囲から「あなたらしさ」を感じてもらえるようになります。
強みは“役に立ったとき”に確信に変わる
強みは、人の役に立ったときに、本当の意味で「これでよかった」と思えるようになります。
「ありがとう」「助かった」「それいいね」
そういった言葉を受け取るたびに、あなたの強みは確信へと変わっていきます。
だからこそ、小さな場面で誰かを支える行動を意識してみてください。
大きなプレゼンや表彰ではなくてかまいません。
“昨日の自分ではできなかったこと”を、今日やってみる。
それが、あなたの強みを磨く最高の方法です。
おわりに|「強み」は、すでにあなたの中にある
強みというのは、「特別な才能」や「人より優れたスキル」ではありません。
これまで生きてきた時間、悩んだこと、向き合ってきたこと。
そのすべてが、強みの“素材”になります。
誰かと同じである必要はありません。
掛け合わせることでしか生まれない“あなただけの価値”が、必ずあります。
私は、障害を抱えた今も、現場で培った経験や学びを組み合わせて、
「言葉で現場を支える」という役割を選びました。
どんな過去でも、意味づけし直すことで「未来の力」になる。
それを私は、何度も体験してきました。
だからあなたも、今の自分を否定しなくて大丈夫です。
「これまで」があるから、「これから」が作れるのですから。
読んでくださって、本当にありがとうございました。
森友ゆうき