【最新記事の目次】
②朝を制する者が全てを制する【早番設計編】
第1章|なぜ「朝」が全てを決めるのか?
こんにちは!森友ゆうきです。
作業が追いつかない。
バタバタして、接客が乱れる。
それ、実は「朝のシフト設計」が原因かもしれません。
1日のスタートをどう設計するかで、
売上も、スタッフの動きも、店舗の空気も、すべて変わります。
店長が軽視しがちな“早番”こそ、シフト設計で最も重要な時間帯。
この章では、森友の視点で「朝を制する」ことの意味を整理し、
早番設計の考え方と現場での活かし方を解説していきます。
第2章|早番の時間帯は、作業効率が異常に高い
お客様がいない時間帯は、店舗にとってのゴールデンタイムです。
- 道具を出したまま作業できる。
- 陳列や補充も集中して進められる。
- 段ボールだって、まとめて処理できる。
この時間帯に、たった30分でも人を入れると、日中の2〜3倍の作業が進みます。
しかし、このゴールデンタイムを活かせていない店は意外と多い。
- 店長自身が朝早く来て、事務所で書類を作っている
- 開店前にシフトに入れておきながら、後方格納ばかりを指示している
- 売場を動かすには最適な時間なのに、売場を“止めて”いる
非常にもったいない話です。
後方作業は、開店後でもお客様に呼び止められることないですよね?
だから開店前に作業を進めるべきは断然、売場でしょう。
シフトを「今日何人いるか」ではなく、「どの時間帯に誰を、何時から入れるか」で考える。
この意識が、整った売場に変える時間にしてくれるのです。
第3章|開店前という“締切”が、育成になる
売場で働くスタッフに、段取り力や時間意識をどう教えるか。
そう悩む店長は少なくありません。
でも実は、その力を一番自然に育てられるのが、開店前の早番シフトです。
なぜなら、早番には明確な“締切”=開店時間があるから。
「この時間までに終わらせる」というゴールがあるからこそ、
- 逆算して動く力
- 先回りして準備する力
- 段取りの大切さ
こうした“仕事の基本”が、自然と身についていきます。
日中の作業は、お客様対応に追われて中断が多く、
どれだけ時間をかけても「なんとなく終わった」で終わりがち。
でも、開店前は違う。
「終わってなかったら営業が始まらない」というプレッシャーが、
逆に育成のチャンスになるのです。
時間の大切さを教えるなら、早番シフトは最高の“教室”です。
第4章|主婦層を早番に巻き込むには?契約更改がカギ
「朝は人が足りない」──そう感じている店長は多いと思います。
でも実は、開店が9時として、いつも9時から来ているパートさん。
8時から来るのは、ムリ。それは、子供を学校に行かせてからでないと来れないことが理由。
もう少し食い下がって聞いてみる。
「8時は難しいけれど、8時30分なら来れる」という主婦層の方はとても多く居ます。
だからこそ、契約更改のタイミングがカギです。
「今の契約時間のままでも構いませんが、
もし朝30分だけでも入れるようなら、売場がとても助かるんです」
そうやって、意義を伝えてお願いすると、協力してくれる方は少なくありません。
30分早く来てもらった分、30分早く帰宅してもらいます。その方が嬉しいパートさんも多い傾向がありました。
無理に押し込まず、対話と理解の上で一歩だけ早く来てもらう。
たった30分でも、1日の流れがまるで変わります。
第5章|作業が終わらない店は、シフト設計に問題がある
「人が足りない」「作業が終わらない」
そう感じている店の多くは、
“人数”ではなく“シフト設計=稼働計画”に問題があるのかもしれません。
どれだけ人がいても、
その時間帯に戦力が集中していなければ作業は進まないのです。
特に、朝の30分〜1時間を見直すだけで、
作業進度は大きく変わります。
「在籍が何人いるか」ではなく、「いつ、誰が、どの仕事に入っているか」
店長は、その設計力で店舗を変えることができます。
作業が終わらないのは、スタッフのせいではない。
設計がされていないから。
シフトは、マネジメントそのものです。
まとめ|開店前の1時間は、営業後の2〜3時間に相当する
作業効率も、育成も、店舗の空気も。
朝の1時間は、営業中の2〜3時間に相当する。
それほどまでに、開店前の時間は価値が高い。
なのに、その貴重な時間を、
- 事務所での書類作成
- 後方格納作業
に使っているとしたら──
それは、シフトの設計が、現場の可能性を殺しているのと同じです。
誰を、いつ、どこに配置するか。
店長のその設計こそが、現場の未来を決めます。
まず、明日のシフトから。
朝に“誰か”を30分でも早く入れてみてください。
その変化が、店舗全体を動かす第一歩になります。
次の記事 ③ピークタイム配置計画編
誰を週末に配置するか? 何時に、どの戦力を当てるか?
週末の人員配置こそ、売上設計の根幹です。
さらに重要なのは、曜日別・時間帯別の売上構成比を把握しているかどうかです。
③ピークタイムを制する者が全てを制する|森友流シフト理論【ピーク配置計画編】
森友ゆうき