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2025年版|グローバルで成功する日本の小売業TOP3と、次に来る“注目企業”とは?
こんにちは!森友ゆうきです。
「日本の小売業は国内でしか戦えない」——そんな時代はもう終わりました。
今、ユニクロ・無印良品・ダイソーといった企業が、世界中の都市で着実に評価を伸ばしています。
この記事では、2025年現在、世界で勝ち続けている日本の小売TOP3と、
その背景にある「標準化」と「現地適応」のバランス、そして次に注目すべき企業“ニトリ”について解説します。
チェーンストア理論の視点から、これからの日本小売業がどう戦っていけるのかを一緒に見ていきましょう。
なぜ今、日本の小売業が海外で強いのか?
- 為替(円安)の後押し
- “Made in Japan”ブランドの信頼性
- 標準化されたオペレーションと製造小売(SPA)モデル
TOP3|世界で勝つ日本の小売業とは?
ユニクロ|SPAモデルで「日常着」を世界の標準に
東洋経済on-lineより引用
ユニクロは自社企画・製造・販売を一貫するSPAモデルで、海外でも支持を広げています。
特に中国・韓国・欧州に加え、2027年までにアメリカで200店舗を目指す戦略は注目に値します。
無印良品|思想を翻訳するブランド戦略
良品計画HPより引用 上海
「MUJI to Go」や「地域特化型MUJI」など、無印は“シンプルで普遍的”なデザイン思想を
各国の文化やニーズに合わせて翻訳し、着実に支持を拡大しています。
ダイソー|“100円じゃない”価格戦略が世界で通用する理由
日本経済新聞on-lineより引用 「ダイソー・インド200店舗体制へ」
ダイソーは「100円均一」という国内の印象とは裏腹に、海外では各国の物価に応じた価格設定を展開しています。
たとえば:
- アメリカでは 1.75ドル(約260円)
- タイでは 60バーツ(約250円)
- 中国では 10元(約170円)
このように、各国の“ちょうどよい価格帯”を見極める戦略により、現地消費者のニーズにしっかりと応えています。
価格を画一化せず、「価格の期待値」よりも「品質と体験価値」を提供している点が、グローバル市場での強みとなっています。
さらに、近年の円安傾向はこうした展開を後押ししています。
輸出コストが下がることで、価格競争力のある商品を維持しやすくなり、「高くても選ばれる」ブランドづくりが実現できているのです。
今後に注目したい日本の小売業は?
ニトリ|“住”のSPAモデルでASEAN圏に浸透し始めている
ニトリはすでに中国・台湾・タイ・インドネシア・インド・フィリピンなどへ進出済みで、
現地生産・物流・販売までを統合する“住のSPAモデル”を構築しています。
価格力と品質のバランスを実現できており、為替変動の影響を受けにくい体制を持っているのが最大の強みです。
今後、アジア圏を中心にさらに拡大し、日本の小売チェーンの“第4の柱”となる可能性を秘めています。
まとめ|世界で勝てる小売企業の共通点とは?
ユニクロ、無印良品、ダイソーといった日本発ブランドが世界で評価されているのは、単なる価格競争ではなく、理念に基づいた“型”を持ち、現地で翻訳できる柔軟性があるからです。
そして、これからの小売業でさらに重要になるのが、企業理念 × 標準化 × 現地適応の三位一体。
売上や出店戦略よりも先に、「私たちは何のために存在するのか」という原点から逆算して組織を設計できる企業こそが、長く選ばれ続ける時代です。
こうした考え方の基盤となるのが、「チェーンストア理論」です。
”現役店長育成講師”である筆者がチェーンストア理論の面白さを10本に凝縮したシリーズ記事▶ チェーンストア理論シリーズ|店舗運営に生きる“型”の原理とは?